親族のための葬儀マナー
親族とは、民法によると、6親等以内の血族、配偶者、3親等以内の婚姻による親族とされています。
ただし、葬儀の場ではそこまで厳密に考える必要はありません。自分に関係のある人が親族であれば、親族の側にいると考えられます。
一方、友人や仕事関係者、ご近所の方などは参列する側とされています。遺族と親族の境目に戸惑う人もいるかもしれません。遺族とは、故人の親族であった人のことです。故人が亡くなるまで長く一緒に暮らしていた配偶者や子供は、遺族とみなされます。一方、子供の世代に自分の家族がいる場合は、一般的な意味での遺族ではありません。ただし、故人が長く一人暮らしをしていたなどの事情で遺族の席が空いてしまった場合は、血縁関係や親しい人が遺族の代表となり喪主となることが多いです。また、喪主は親族の代表者となります。葬儀での親族の服装は、一般参列者と同じです。
男性は黒のスーツに黒のネクタイ、ベルト、靴を着用します。女性は黒のフォーマルドレスとジャケットを着用し、黒のストッキングを着用し、アクセサリーは真珠のセットのみとなります。この服装は一般の方と同じです。ただし、親族が遺族服を着るのはタブーです。遺族の服装としてふさわしいのは、紋付の黒の着物です。近年の葬儀では、遺族は正装をせず、洋装で参列することが多いので、親族が着物を着るとさらに目立ちます。
親族は着物の着用を避け、洋装のブラックフォーマルを着用するようにしましょう。遠く離れた親族であっても、一般参列者にお悔やみの気持ちを伝えるために親族の席に座ってもらうこともあります。葬儀後に「良い式だった」と言ってもらえるかもしれません。遠い親族であるにもかかわらず、「故人の遺族ではありません」と言われると戸惑いがちですが、「本日はありがとうございました」と対応するのがベストです。参列者には、家族の一員として振る舞いましょう。
